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【雑記#4】運動器理学療法 個人的な勉強法まとめ

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昨年から始めた部位別の運動器理学療法の勉強ですが、肩と腰について整理していく中である程度自分の中でどのように勉強を進めていくかがまとまってきたので、そのメモです。

臨床に既に出ている人の学び直しというよりも、基本的な知識をインプットする段階にある人(学生の方など)向けかもしれないです。

筆者
筆者

備忘録的なメモなので、これが万人に共通するベストな方法ではないと思います。

段階1:『理学療法マネジメント』シリーズで大要を掴む

Amazonのレビューを見ると賛否両論あるけれど、『理学療法マネジメント』シリーズはその部位について何を知らなければいけないか、必要最低限持っておきたい知識の方向性を教えてくれるという点で個人的にお気に入り。

『肩関節理学療法マネジメント』に関しては以前にもレビューしてみた。

エビデンスベースでの実践をする上で、エビデンスをこれから掘り下げるという点でも有用な印象。

これで臨床出るのはさすがに不十分だとは思うけれど、必要な知識はここにあるかなーという感じ。

段階2:基礎的な解剖・運動学は『キネシオロジー』しかないか

部位別の運動器は、

  1. 解剖学と運動学
  2. 評価法
  3. 治療・介入アプローチ法

という3段階で進めていくのがよさそう。

その上で、①の解剖学と運動学に関してはやはり『筋骨格系のキネシオロジー』がベストという印象。

最近原著は第4版が出た。各版邦訳されるので、この版もいずれ翻訳版が出版されると思われる。

正直これ以外に良さげな基礎医学的な成書がわからない。市橋先生の『身体運動学』などは、『キネシオロジー』よりもコンパクトではあるが図表が多く読みやすい。

『キネシオロジー』は脊椎、特に腰椎に関してはやや物足りない印象を受ける。
これに関してはNikolai Bogdukによる”Clinical and Radiological Anatomy of the Lumbar Spine“が良書だった。

他の部位に関しては……よく分かりません……

段階3:評価は2冊の洋書で攻める

David Magee氏とRobert Manske氏の”Orthopedic Physical Assessment“は運動器評価に関するレファレンスとして卓越している印象。最も包括的に学ぶことが出来るように思われる。

OPAは日本語版も出版されている。

これを読んでおけば、評価に関する論文などを読んでいて未知の評価法というものはほとんど無くなる印象。


Cyriaxシステム(という用語はないが、、、)の系列である”A System of Orthopedic Medicine“は、いわゆるオーソドックスな整形外科学とは少し毛色が異なるが、評価のプロセスを学ぶという点では有効か。

問診、視診、そして自動運動・他動運動・抵抗運動 + αで病態を鑑別していくスタイルなので、画像を使えない理学療法士の病態鑑別の評価法と親和性が高そう。

エンドフィール、関節包パターン、横断マッサージなどはCyriaxによるもので、評価〜治療におけるキーワードとなる。

“Orthopedic”とはあるが、整形外科学というより、徒手医学との近しい感じかも?

このように、身体検査の所見の組み合わせから問題点を抽出していくフローチャートがあるのも特徴。

段階4.1:介入、特に基礎的な部分

この辺から、もう少し良い感じに勉強法が精査できそうな感じはある。

介入の基本原理的な部分を学ぶにあたっては、個人的には次の3冊が参考になる。

  • Pathology and Intervention in Musculoskeletal Rehabilitation
  • Therapeutic Exercise: Foundations and Technique
  • Clinical Orthopaedic Rehabilitation: A Team Approach

その他、最近読み始めた『整形外科における理学療法』も良さそう。ドイツ系の書籍なのでまた少し異なったスタイルとなっている。

徒手療法に関しても上述した3冊にある程度載っているが、さらに深めようと思ったらMaitlandの成書と”Atlas of Osteopathic Technique“が良さげ。
オステオパシーといっても内臓云々ではなく、例えばマッスルエナジー、筋筋膜リリース、カウンターストレインなどもここに含まれる。

“Atlas of Osteopathic Atlas”は日本語版もあり、一読したことがあるが日本語訳がちょっと難ありなので原著を読んだ方が早い。
現在なら原著版を買ってその内容をDeppLにかけながら読んだ方がよほど正確。

段階4.2:もっと具体的な介入法に関しては和書が良さそう

ここまではある程度基礎的な部分なので、ここからさらに実臨床へ活かす技能へ高めるという点では多くの和書がある。

例えば羊土社の「痛みの理学療法シリーズ」、運動と医学の出版社の「拘縮シリーズ」は実際の手技に関する写真が多く(書籍によっては実際の動画をWeb上で見ることができる)、テクニックを学ぶという点では良さそう。

この辺に関してはあまりちゃんと読めていないのでノーコメント。

段階5:State of the Artは論文でアップデートしていく

例えば上の様な書籍には10年前のものなどもあるので、エビデンスが更新されていることもある。

ただ、この段階まで来ると論文として何を知りたいか、リサーチしなければいけないかがある程度明確になっているので、あとは調べるだけという感じになっていることが多い。

これについてはAIも駆使すれば良い感じになると思われる。

疾患などによってはガイドラインも多くある。CPGがあるとそこから芋づる式に論文を掘り下げていけるのでありがたい。

例えば直近の2025年1月には腱板の腱障害に関するガイドラインが発表されている。

まとめ

個人的に、臨床に出ていない学生の現段階ではあんまり手技について云々学んでもなーという感じなので、学生の間に全部位で段階4.1まで終わらせられると良いかなという感じ。
ただ正直厳しい。

臨床出る直前になったら段階4.2もちゃんとやりたいですね。てかやります。

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